ハゲとしハゲる人
ついに来たのか。
いや、ただの気にしすぎか。
元来、私は『〜かもしれない』と幾多もの可能性を考え、それについてあれこれ考えてしまう小心者だ。
一度気にし始めたら、とどまることがない。
この『〜かもしれない』がプラスの方に走ればいいのだか、まったくの逆走。トップギアで勝手にどんどんネガWAYを突っ走る。
そして、きた。
『ハゲてきているかもしれない』
頭の中にあの曲が流れ始める
『あなた〜の髪の毛くれますか〜?あーあーはげはげそんなのやーだー髪の毛〜...』
あーやめてーくれー
どんどん気になってくる。
Googleの検索履歴がハゲ関連で埋まっていく。
ストレスが原因でもあるらしいと言われても、ハゲてきていることがストレスだ。鏡に映るたびに、ストレスがたまる。
もうハゲのことしか考えられない。ハゲしか見れない。みんなが自分の頭皮を見ている気がする。そして、確実に自分はみんなのはえぎわを見ている。はえぎわしかみてない。はえぎわがすべて。定規でみんなのおでこの広さを測っていきたい。自分のと比べたい。好奇心がとまらない。
心がハゲに支配されていく
ハーゲンダッツがハーゲーゲッツに。
さりげないが髪が無いに。
『は〜』とため息をつくだけで、勝手に頭の予測変換機能に『げ』がででくる。
カオナシをみても、頭ばっかりみてしまう。
そうか、カオナシ。
あんたはカオもなくてカミもなしなのか。
髪は神隠しにあったのか。
いろいろ大変な思いしてるんだな。
頑張れよ。でもいきなり人を食うのはいかん。あれは怖い。魔人ブウよ。あなたにも言えることだよ。
ハゲん気満々。俺に髪を分けてくれ。
とはいや、
ハゲていくのはどうすることもできない。いや、育毛剤を塗るなどの治療法はあるが。もし、はげるのだとしたら、それが俺の運命だ。辛いかもしれないが、それを受け入れることで、新たな境地に行けるのかもしれない。立派なハーレーを乗りこなせなくても、立派なハーゲーがある。太陽拳ができるようになるかもしれない。周りの人に光を照らせる人になれるかもしれない。
このプラスの『かもしれない』を大事にしよう。
ハゲとしハゲる人へ
みんなみんなハゲていくんだ。友達なんだ。
頭皮を大事にしよう。
今ある髪に感謝しよう。
現実頭皮からは現実逃避しない。
そんなもんで男の価値はかわらない。
と信じたい。
戦え。
選ばれしハゲテンジャーたちよ。
ハゲを励みに激しく戦え。
No more 髪泥棒
今日も頭皮、お疲れさん。ゆっくりお休み。