GINNSEI ネタ作りING

もがくニートはニートらしく、もがいて騒いでJUST DO IT!!!常に現在進行形で新しい事に挑戦していきたING達。

続きまして、続けます。

前回までのあらすじのキーワード
•親知らず抜かれました
•正義のヒーロー
•流されました


誰も興味などないであろう。
そんなことは百も承知。
それでも続けるのは、捨てきれない小さなプライドがあるから。
一度手をつけたら、最後まできちんと送りとどける、ジェントルマン精神があるから。
26歳、漢と書いて男と読む奴の意地なんだからーーー

てなことで、
ずっと共にしてきた親知らず(ポジション:左下)とお別れをつげた直後の私、この時はまだ知らなかった。これから襲いくる脅威について。

トレイの上にのっているのは、無残にも三等分にされた俺の元親知らず。見る影もなく、血を滲ませ、彼は横たわっていた。すでに自分のもとに帰ってくるなどという希望を鼻から持ち合わせていなかった俺には、『悲しみ』という感情は皆無にひさしく、むしろ、これで別れることができるんだと解放感に浸っていた。

「はい、それでは今回は痛み止め、化膿止め、さらにその痛み止を飲んでも痛みが治まらない時に飲んで頂くお薬、この3つを処方させて頂きますね」

「あ、ほぁい」

まだ麻酔が効いていたため、軽く痺れている口と舌と、血止めのために噛んでおくようにと言われているガーゼを、素直に噛んでいるためうまく話せない。

「痛み止めは効き始めるのに、時間がかかりますので、先に飲んでおいてもいいかもしれません」

「あ、ほぁい」

この時点では痛みは全く感じない。感覚もないため、ガーゼをうまく噛んで押さられているのかもわからない。強く噛みすぎていて、無駄なダメージを与えている可能性もある。慎重にいつも通りと普段通りを意識した。

「では、今日はこれで終わりですので、また1週間後に様子に見せにきてください。」

「ほぁい」
まだ続くのかと内心呟きながら答えた。

そして、
その時ある好奇心が自分の中に目覚めた。
これ痛み止め飲まんかったらどれくらい痛いんだろう...

『俺親知らず抜いても痛み止め飲まんかったんよね』
『えーすごい。この26才かっこいいぃー』
そんな情景が思い浮かぶ

こうなったらやるしかない。


【挑戦】
この言葉はどうしてここまで自分を振るい上がらせてくれるのか

【できっこない】
この言葉を聞くと、どうしてもこんなにもやりたくなってしまうのか

【きゃーかっこいい】
僕はただモテたいだけだ。


僕はこの数時間後、
壮絶な痛みに耐えられず、甘いイメージも、頭にまで響くような鋭い痛みにかき消され、すぐに薬を飲むのであった。

モテる男になる日はまだまだ遠く先のことらしい。

これはそんな冴えない男が、なんだかんだで、だってだってで、だってだってなんだもんとモテるまでのサクセスストーリーである。

って

なったらいいな〜

って

思いました。


失礼します。