続、【The Day is Christmas 】
絶対に負けられない戦いがある。
絶対に負けたくない戦いがある。
決して、寂しくはない。
決して、悲しくはない。
俺は、自分の意志で、今ここにいる。
俺は、自分の意志で、今戦っている。
ここは年に一度、開かれる闇のゲーム!!
またこの日がきた。
俺は負けない。
負けてはいけない。
いざ、立ち向かせ、孤高の戦士達よ。
生き抜け、
『地獄のタイム』を!
【時はクリスマス。余の心は乱世】
そして、俺は果敢に戦い。
勝負も終盤に差し掛かっていた。
「俺のターン、ドロー」
ちっ、くそ!!これじゃあダメだ。
今の手札じゃ攻撃に転じる事ができない。
攻撃したところで、返り討ちに合うだけだ。
相手の動きが読めない今、無理に攻めるべきではない。防戦一方だが、今は耐える時だ。
必ず反撃のチャンスが来る。
相手のフィールドには
裏側守備表示のモンスターが一体と魔法カードが2枚セットされている。
ここはとりあえず、手札からこの魔法カードを1枚セットし、フィールドに裏側守備表示でモンスターカードを一枚セットし、奴の攻撃を耐えよう。
「俺は魔法カードを1枚セットし、このモンスターを裏側守備表示で召喚する。俺のターン、終了だ」
敵
「はっはっは、どうしたムトウ、さっきから守ってばっかりではないか」
『説明しよう!!』
おっす、オラ、ムトウ。お医者さんから尿酸値が高いと言われて、ちゃんと気にして無糖のコーヒーをのんでるぞ。もっと、言えば、ノンカフェインの麦茶ばっか飲んでるぞ!
敵
「私のターン、ドロー。くっくっく。はっはっは。どうやら、運は私に勝ってほしいみたいだ。無糖。今年もこの勝負、私の勝ちだ。」
「俺は最後まで諦めない」
「いつまでそんな事が言えるかな!このカードの前で絶望するがいい、俺はこのモンスターを召喚する。ゆけ、【プレゼントを担ぐ赤い運び屋、サンタクロース】」
「な、な、なんだと?」
「まだ驚くのは早いぞ。ムトウよ、さらにセットしていた魔法カード【冬の到来】の発動。これにより、フィールドがクリスマスになり、サンタの攻撃力がアップ。さらにもう一つの魔法カード【イルミネーション】を発動。このコンボにより、お前の精神に直接ダメージを与える。喰らえ、滅びのぼっちストリーム」
「ぐあーーー」
心のライフポイント大幅に削られる。
苦しい、胸が苦しいよ〜
「私のターンは終了だ。次のターンでお前は終わりだ。」
「くそぉぉぉー今年もか、今年もクリスマスは1人なのか。負けない。負けたくない。俺は最後まで諦めない。俺のターンドロー!!俺は自分のカードを信じる。この一枚に全てをかける。俺のターン、ドロォォォォーーー」
こ、このカードは!?
俺にもまだ勝ち目はある
「勝ちを確信するのはまだ早いぜ。勝負はまだ終わってない。魔法カード発動。【クリスマスは仕事です】。これにより、クリスマスは仕事をしているということで、仕方ないという言い訳の余地ができるようになる。これにより、ライフポイントの回復。さらに、【鬼上司】を召喚。クリスマスなど関係なく、休みくれない上司にこの日だけ感謝できる寛大な心を持てるようになり、精神的なライフポイントを回復。俺のターン終了だ」
よし、これで俺はまだ負けない
「ふん、小賢しい。時間稼ぎなどやめて潔く負けを認めろ。俺のターンドロー!!はっはっはっ。ムトウよ。今年も俺の勝ちだ。魔法カード発動【融合】、裏側守備表示のモンスター【真っ赤なお鼻のトナカイ】と【プレゼントを担ぐ赤い運び屋、サンタクロース】を【融合】させる。これで【完全体、クリスマスの悪魔、サタンクロース】となり、攻撃力大幅にアップ。攻撃!!くらえ!【ぼっちにプレゼントなんていらない、1人寂しくローソンのケーキでも買って、狭い部屋でみんなのインスタのストーリー見ながら、別に寂しくないもんって呟きジローの悲しみの嘆きのレクイエム】
ぐあーーーーーーーーー
今年も負けるのか。
クリスマスにクルシミマス。
クリスマスにボッチイマス。
俺は、俺は、今年も.......
そんな私に、一通のLINEが
それはKRからだった。
送りたいものがある。
そういった内容だった。
サンタは僕にもいた。
そう思えた。
そして、僕はすぐに返信をした。
「ください」
と。
幾多になっても、
プレゼントは欲しい。
彼女いなくても、
クリスマスはなんだかワクワクする。
大人の余裕を持とう。
他人の幸せを喜べるようになろう。
自分に優しい、地球にやさしい、時にいやらしい。他人にもやさしい。そんな大人なろう。
でもね。
サンタさん。
本当にサンタさん。いるんなら、来年のプレゼントには欲しいのよ。やっぱり私は彼女が欲しい。