そして、彼は頭に被っていたブリーフを高々に掲げ、己の正義を貫き通した
唐突ですが、
皆様は人様の前で【ブリーフ】を頭にお被りになったことはございますか?
私はあります。
っていう
どうでもいい話をこれから書くだけです。
全くもってどうでもいい内容です。
「じゃあ書くなよ」
全くもってごもっともなんですが、なぜかここに、記しておきたい。残しておきたいと思ってしまったのです。
記します。
〜私がブリーフを被るまで
〜なぜブリーフを被ることになったのか
〜ビリーブ、ブリーフ
【注意:全く意味のないお話です】
『ブリーフ』
それは完璧なフォルムと純白の清潔感を兼ね揃える、最強にして最高のパンツである。
これは私が『ブリーフ』と別れ、また再開するまでのお話である。
今ここまで読んでくれている方はよっぽどのブリーフ好きか、はたまた、ブリーフを被った事がある人か、それともただの暇人か。
でも、
ここまで読んでくれたみんなが私は大好きです。これを書いている私はそう、暇人です。
そんな私のブリーフ談、ぜひご賞味あれ!
物語の始まりはいつも突然で、
そのどれもが僕にとっては必然だった。
あなたがあなたであるために
◆第1章
〜僕のぶりーふが消えた日〜
『ブリーフ』と聞くと僕は小学5年生の頃のプールの授業のことを必ず思い出す。
その当時は、
『ブリーフ』ではなく、まだ『ぶりーふ』だった。なんか可愛らしい感じだった。
いつも通りプールの授業が終わり、更衣室に置き去りにされいた『ぶりーふ』のもとへと戻った僕はある異変に気付く。
ぶ、ぶりーふがない
そんなことあるもんか。
確かに、確かに、僕はここにぶりーふを置いた。だかない。ないものはない。
間違えて他のロッカーに入れたのか?
ここのロッカーは下駄箱のような作りになっており、間違えてとなりなどに置いてしまうという盆ミスはたまにあった。
誰も僕のぶりーふを盗むことはしないだろう。
そもそも盗む理由がない。
そんな事を考えながら周りを探す。
すると、
上の段にぶりーふが横たわっている。
なんだ、こんなところにいたのか。
ぶりーふは隠れんぼが大好きだ。
そんな可愛いらしいところもある。
そんなお茶目なぶりーふが僕は好きだった。
「まったく君ってやつは」
そう言いながら、ぶりーふに触れる
え!?
小5にもなると、周りはトランクス派へとうつつを抜かしていった。
イケイケはトランクスだせ!!
と言わんばかりに、
みんながみんなぶりーふを裏切り、新たな流行の波に乗った。
「みんな私の事、捨てていくの。ぽっと出のトランクスがお洒落なんだって。でもあなたは違うよね?いつまでも私を穿き続けてくれるよね?」
「もちろんだよ、ぶりーふ。僕は君の事を捨てたりはしない。僕たちは一生一緒だよ」
「ほんとに?決して見捨てないでね」
「君が僕を見捨てないかぎり、僕からは君を見捨てることはしないよ。」
「気遣わなくてもいいんだよ?本当の事を言って!!ほんとはトランクスの方がいいんでしょ?」
「うん。確かにトランクスは魅了的だ。だって、頭もよく、スタイルも良く、ヒロイン的な位置にいるブルマと、惑星ベジータの王であり、超サイヤ人であるベジータ様から生まれたハイブリッドだもん。GTではほぼ主役級の立ち位置にまであがり、また未来からきたトランクスは僕たちの心を釘付けにさせた。それこそ、バーニングアタックでフリーザを仕留めた時の感動は今でも覚えている。トランクスは魅力的だ。それは間違いない。でも、変わらずずっと同じ立ち位置でいるクリリンが僕は1番好きだ。自分のレベルをちゃんと把握し、決してでしゃばらない。でもやるときはやる。なんたって地球人の中じゃ1番強いからね。それはさておき要はね。ぶりーふ博士がいなかったらブルマは生まれなかった。ブルマが生まれなかったら、トランクスは生まれなかった。この意味はわかるよね?」
「...うん」
「ぶりーふ。君がいたから、トランクスが生まれたんだ。だから、トランクスを愛することは、その生みの親の君のことも愛することになるんだよ」
「そうなのかな?」
「そうだよ。そして、僕は間接的に君のことを愛するんじゃなくて、ダイレクトに君を愛したい。本当だよ。」
「ありがとう。嬉しい....ねぇ。お願いがあるの?」
「なんだい?」
「これから先、何があっても私とずっと一緒にいてくれる?私のこと愛し続けてくれる?」
「もちろんだよ」
「本当の本当に?」
「本当の本当さ」
「ありがとう。大好き」
「僕も大好きだよ」
そう誓いあった。
そう約束した。
あの時の僕の気持ちに嘘はない。
どんな時でもぶりーふを愛し続けるつもりだった。穿き続けるつもりだった。
しかし
僕が見つけたぶりーふはそれはそれはもう無様な姿だった。
汚れている。
なんだこれは。
う○こがついているのではないか?
どういう事だ?
僕は、僕はうんこを漏らしてないぞ。
いや、でも無意識で漏らしたのかもしれない。そんな事あるか?無いともいいきれない。それともすかしっぺした時、ペロッとハローしてきたのかもしれない。しかし、そんな風圧にぶりーふを汚すぐらいの力があるのか?僕のすかしっぺはバーニングアタックの域にまで達していたのか?
今ひとつ納得がいかない
もう一つ、考えられることがある。
誰かがうんこ漏らしたぶりーふと僕の愛しのぶりーふをすり替えたという事だ。
しかし、
今の時代の波はトランクス様だ。ぶりーふを穿きこなす者たちは、少数に追い込まれ、数人程度になっている。すり替えとしても、すぐにバレる。しかも、僕もはMYぶりーふにMYネームを刻んである。そして、このぶりーふにはその名前がない。アンディがウッディを愛して靴の裏に自分の名前を書いたように、僕も名前を書いてある。
犯人を探そうと思えば簡単だ。
だか、
もしかしたら僕がうんこを漏らしたのかもしれない。
もしかしたらこのぶりーふにだけ名前を書いていなかったのかもしれない。
数人の仲間達のぶりーふを確認すれば、すぐに済む話だ。
だかこの行為を行う事で、ぶりーふ同盟の仲間たちの絆にヒビが入るのは確かだ。
俺がついてるぜ〜♫っていつも笑い合い支えあっていた僕たちは
俺もついてるぜ〜♫ってでしゃばってきたう○このせいで、
このぶりーふver う◯このせいで、
こんなしょーもないことで、
疑い合う仲になってしまうのか。
僕はあの日、どんな事があってもずっと一緒だよと誓った。
でも、
どうしてもぶりーふwithう○こは穿けなかった。
そして、
僕は、誓いを破った
先生に相談して、保健室に予備のパンツがあるかもしれないという話になり、保健室にいった。しかし、そこには男物はなかった。
ぶりーふを裏切ってしまった罪悪感に悩まされていた僕には到底他のパンツを穿くことはできなかった。僕にできることはそう。
ノーパンだ。
だからといって、ぶりーふとの誓いを破ったことにはかわりない。この罪悪感が消える事はない。
他のパンツには手を出さない。
家に帰ればまたぶりーふ達が待っている。
今日一日だけだ。
こんな僕を許してくれ。
そして、
僕は体操着の短パンをパンツ代わりに穿いた。
しかし、
ぶりーふを裏切った僕に試練が舞い降りてきた。そうだ、今日はクラブ活動があるじゃないか。その時の服装は体操服だ。
凌ぎきれるか?
バレずにいけるか?
当時の短パンといえば、本当に短パンだ!
いつ自分の自分が左右のどちらかからSay Hello してくるかわからない。特に体育座りで座る時が危ない。絶好の【Helloチャンス】だ。しかし、僕の僕はそこまで自己主張の強いやつではなく、どちらかといえばかわいいアルマジロだ。アルマジロがあるまじきことするわけがない。こんな時に限って、あるまじきローリング顔出しSay hello アタック をするわけがない。『ガンガンいこうぜ』もガンガン行くときを分かっている。今は絶対に『アルマジロをだいじに』だ。
座る時さえ気をつけていればいい。
そこさえ超えればあとは問題なくやり通せる。
極度の緊張感と、アルマジロのあるまじき事態のことしか考えていていなかった僕には奴の脅威のことなど知る由もなかった。
「きょうつけ」
「休め」
「きょうつけ」
「礼」
「よろしくお願いします」
「はい、着席」
ぷぅ〜
はっ!?
周りがざわつきはじめる。
音の主を探し求める勇者、
いや魔物が現れる。
しまったぁぁぁー
極度の緊張でお腹に力が入っていたのか、ビックバンアタックをぶちかましてしまった。
スカした顔で、さらっと出てくれればまだしも。
純粋にも大きな声で「こんにちは」してきやがった。しかも、ぶりーふという砦がない今、こんにちはのダイレクト匂い空中浪漫飛行じゃないか!!
確実に周りの人にはバレている。
このままでは
【屁こき】の烙印を押されてしまう。
あんまりじゃないか....
そこで僕は苦肉の策を思いつく。
ヘタをすれば、注目を浴びる。だかうまくいけばやり抜けられる。
その作戦とは
自ら「え、誰だよおならしたやつぅー?」と言い出しっぺになることだった。
自ら言い出す事で、
「え?この人じゃないのかな?」という疑問を周りにもたらし、「え?じゃあ誰だろう」
と好奇心を煽る。さらに一旦、自分が大きな声で話したため、静かな空間感が緩み、みんな話始める。するとこうだ。
「こらこら静かにしなさい」
先生ナイス。待ってました。
この頃の絶対は『先生』だ。
相手を黙らす最強の呪文は
『先生にいうし』だ。
先生に言われればみんなも黙るしかない。
犯人探しは終わりだ。
そして、
僕はなんとかこの危機を打破し、二度も同じ事件が起きないよう、この日を機にトランクス派へと移行する事になった....
これが僕とぶりーふの別れの日になった。
トランクスをはいた僕は、このお洒落感と清々しい感じにすぐに魅了されブリーフのことなどすぐに忘れていった....
第1章 完