帽子被りたがり亀クンの憂鬱
帽子を被っている姿もなかなかサマになってきた彼。
亀には珍しく帽子やタートルネックに興味を持ち出す彼。
そんな自分の世界で楽しそうに過ごす彼にも、フニャ◯ンの如くブルーな日が絶対あるはず!
そう思い、彼の1日をモニタリングしてみる事にした。
朝は9時に起床。
だが、8時の時点ですでに目を疑う光景が…
起きる1時間前。当然寝ているのにもかかわらず、朝日に向かって…いや、天にも昇るようにカチンコチンコに伸びをしている。
直立不動。要は立って寝ている。
彼の潜在意識がそうさせるのだろう。
ケンシロウが見たらきっとこう言うはず。
『お前はもう、逝っている。』
そして目が覚めると着替えを済まし、部屋の掃除をする。
鼻唄に花を咲かせながら。
どうやら【レイニーブルー】が最近の彼の流行りらしいが、今日の快晴な天気と真逆な歌をチョイスするあたりからして、これが探し求めた憂鬱なのだろうか。
掃除が終わると日課の首の手入れに移る。
首をコシコシコと擬音が聞こえてきそうな感じでさする。
この時間の事を彼は、
【神から授かりし最高の報酬】と名付けている。
そんな賢者タイムも終わると、彼は街に繰り出す。
目的もなく、無心に歩く事で興味があるものがあると、それに引き寄せられるかのように食いついていく。
【引き寄せられの法則】だそうだ。
引き寄せられたものが実は、今必要としているものだと目をキラキラさせて言う彼。
で、憂鬱は?
タイトル詐欺になってしまう。
やはりレイニーブルーか!?
『ん?憂鬱?あるよ。それは今日見てきたもの全部が憂鬱さ。』
???
『日常を日常として捉えれば憂鬱。
でも、日常を非日常として捉えれば逆に爽快にもなる。
今日見た1日は、
【僕が爽快に過ごした憂鬱な1日】
なんだよ。』
なるほど…
分かったような分からないような…
まだまだ人生捨てたもんじゃない。
そんな事を思いながら、憂鬱な日々の中で爽快にこの記事を書いている私であった。